韓国語の濃音とは
「ㄱ」「ㄷ」「ㅂ」「ㅅ」「ㅈ」には、二つ並べた形の「ㄲ」「ㄸ」「ㅃ」「ㅆ」「ㅉ」という文字があります。
これら5つの子音は、濃音といいます。
濃音にも、濁音化はありませんので、ga, da, ba, ja という発音はありません。
【濃音の音のイメージ】
濃音は、頭に小さい「っ」が入るような音です。
「そっか」の「っか」、「わかった」の「った」などに近い感じです。
【濃音の発声のコツ】
濃音は、ほとんど息を吐かずに発音します。
激音が、お腹から息を強く吐き出すように発音するのと対照的です。
【聞き比べ】
濃音:까 따 빠 싸 짜
까. 따. 빠. 싸. 짜激音:카 타 파 차
카. 타. 파. 차平音:가 다 바 자
가. 다. 바. 자★ 까( kka) -濃音
最初に、「까(っか)」からみていましょう。
ㄲ + ㅏ = 까
発音の違いを聞いてみましょう。
濃音:까 꺄 꺼 껴 꼬 꾜 꾸 뀨 끄 끼
까. 꺄. 꺼. 껴. 꼬. 꾜. 꾸. 뀨. 끄. 끼激音:카 캬 커 켜 코 쿄 쿠 큐 크 키
카. 캬. 커. 켜. 코. 쿄. 쿠. 큐. 크. 키平音:가 갸 거 겨 고 교 구 규 그 기
가. 갸. 거. 겨. 고. 교. 구. 규. 그. 기따(tta) -濃音
ㄸ + ㅏ = 따
発音の違いを聞いてみましょう。
濃音:따 땨 떠 뗘 또 뚀 뚜 뜌 뜨 띠
따. 땨. 떠. 뗘. 또. 뚀. 뚜. 뜌. 뜨. 띠激音:타 탸 터 텨 토 툐 투 튜 트 티
타. 탸. 터. 텨. 토. 툐. 투. 튜. 트. 티平音:다 댜 더 뎌 도 됴 두 듀 드 디
다. 댜. 더. 뎌. 도. 됴. 두. 듀. 드. 디濃音化ルールについて
今回学ぶ「濃音化ルール」には、次の3つがあります。
【濃音化ルール A】
詰まる音の子音(パッチム)「ㄱ[k], ㄷ[t], ㅂ[p]」の後ろに来る子音「ㄱ, ㄷ, ㅂ, ㅅ, ㅈ」はそれぞれ濃音「ㄲ, ㄸ, ㅃ, ㅆ, ㅉ」で発音させるルールです。(濃音参照)
학 + 교 → 학교 [학꾜] (学校)
꽃[꼳] + 병 → 꽃병 [꼳뼝] (花瓶)
갑 + 자기 → 갑자기 [갑짜기] (突然)
【濃音化ルール B】
2つ以上の単語が結合してできた単語、例えば、韓国の「김밥(海苔巻き)」は「김(海苔)」と「밥(ご飯)」を結合した単語です。このような単語を「合成語」といいます。
このような「合成語」の場合、前の単語の最後に子音(パッチム)があるとき、次の単語の最初の子音が濃音で発音されることがあります。
김 + 밥 → 김밥 [김빱] (海苔巻き)
손 + 수건 → 손수건 [손쑤건] (ハンカチ)
물 + 고기 → 물고기 [물꼬기] (魚)
【濃音化ルール C】
漢字で表記される「漢字語」の場合、子音(パッチム)「ㄹ」の後ろに来る子音「ㄷ, ㅅ, ㅈ」は濃音「ㄸ, ㅆ, ㅉ」で発音されます。
(注)「漢字語」とは漢字で書くことができ、音読みされるものを指します。
これに対し、韓国固有の単語を「固有語」と言います。例えば【濃音化ルール B】で出てきた「김밥」には漢字がないので「固有語」です。
철도 → 철또(鉄道)
출신 → 출씬 (出身)
출장 → 출짱 (出張)
単語例
~까? 疑問形(~か?)
따다 摘む、もぐ